天王遺跡の調査説明会を開催します。
ぜひご参加下さい。
日時 平成19年10月16日(火) 午後2時~
場所 集合場所・駐車場 埋蔵文化財センター現地事務所
説明会場 南陽市大字漆山字天王・塚原二(天王遺跡)
成果
天王遺跡では、主に古墳時代の古墳と中世の集落跡が確認されています。3基の円墳跡と見られる周溝から祭祀で使用した器台などが出土しています。
中世の遺構には掘立柱建物跡や様々な構造を持つ井戸跡が多数見つかっています。置賜地方の古墳時代から中世にかけての社会をうかがい知ることができます。
備考
天王遺跡現地事務所 担当 高橋一彦 ℡090-8423-8057
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発掘された土器や石器についての説明を聞いています。

フラスコ状に掘られた貯蔵穴の見学。

土器のかけらを発見。やったね!

斜面部のトレンチ調査の様子です。
これまで設定した6本のトレンチでもっとも長いトレンチになりました。

大型の遺構で見つかった焼土の断面です。
酸化して赤くなった部分と、還元で黒っぽくなった部分があります。

大型の遺構がほぼ掘り上がりました。
石や焼土などが多数出土したため、何度も記録を取りながらの調査でした。

天王遺跡は遺構の掘り下げをほぼ終了しました。これは遺跡の全景写真です

掘立柱建物跡や畝状の溝跡等が検出されました。

西側と北側の一部を除いて、大部分が削平されている状況でした。

10月9日に調査説明会を実施しました。多くの方々が来てくださいました。出土した遺物を説明しています。

調査した遺構について説明しています。

10月12日に発掘器材をトラックに積み込んで、調査が終了しました。

4区の大溝跡から出土した遺物の状況です。土層観察用のベルトを掘り下げると、内耳土鍋や石臼の破片が出土しました。

西側に伸びる大溝跡は、掘り起こされて上面が壊されています。トレンチを設定して確認すると、下層では大溝跡が良好に残っていました。

前の写真の下層で確認できた内耳土鍋の破片です。

下屋敷遺跡では、先行して調査する範囲(1区北)にかかる遺構の完掘が終了しました。写真中央部には、井戸跡が2基、浅い溝跡が確認されています。

前の写真の井戸跡(SE6)の完掘状況です。井戸を構成している枠組みが良好に残っていました。また、底面からは曲物が出土しました。

井戸跡から出土した曲物です。大きさは10cm程で柄杓(ひしゃく)の器にあたる部分だと思われます。

横板を組み合わせて井戸の断面写真です。中から捨てられた井戸枠の板材が出てきました。

同じ井戸を完掘した状況です。井戸枠の高さを調整するために、角に石を置いていることが分かりました。

写真撮影のため、井戸の周りをきれいに掃除しています。

来週の現地説明会のために、遺跡の中を掃除しているところです。来ていただく皆様に、気持ちよく見学してもらえるように頑張っています。

深鉢が出土しました。縄目が綺麗に観察出来ます。

先ほどの土器を取り上げている様子です。傷をつけない様に慎重に作業を進めています。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research