「2010(H22)年度」カテゴリーアーカイブ

森の原遺跡(11月8日~11月12日)


降雨による作業の遅れを取り戻すため、雨の中、遺構の掘り下げを行いました。
土が粘土質のため、なかなか移植コテがささらず、また粘つくため、
難儀しながらの遺構精査となりました。


発掘調査委託者である国土交通省の担当者が現場の視察に訪れました。
現場では、発掘調査の進捗状況確認や今後の工程、
調査終了後の手順について、調査担当者と打ち合わせを行いました。


掘り下げが終わった遺構から、土の堆積状況を確認し、
断面図を作成していきます。


沼田2遺跡(11月8日~11月12日)


陥穴(おとしあな)と思われる遺構を完掘しました。
底には獲物(動物)を仕留めるために尖った木を仕掛けた、
逆茂木(さかもぎ)の跡が確認できました。


溝跡から土器の破片が出土しました。
東から西へ検出された溝跡で、
西側の方から土器が多く見つかっています。


不安定な天気が続く中、遺跡の上にきれいな虹がかかりました。
虹に励まされながら、雨にも寒さにも負けずに残りわずかとなった調査に臨みます。


東熊野苗畑遺跡(11月8日~11月12日)


河川跡から出土した土器の破片です。
表面はかなり摩耗していて、川の中を流されてきたものと考えられます。


拡張部分で検出された住居跡(ST10)の精査作業をしています。
まだ、床面は確認できていないので、来週以降も引き続き精査を行います。


拡張部分で検出された火山灰です。
ここでは広範囲に分布していることが確認できました。
箸の立っている部分には土器の破片があります。
ほぼ、土師器・須恵器のようです。


清水遺跡(2)(11月8日~11月12日)


調査も残り3週間になりました。
遺構の掘り下げ・図面の記録・写真撮影などを
急ピッチで進めています。


竪穴住居跡には、貼床(はりゆか)という、
土の床を固く踏み固めた跡が見られます。
その一部を掘り下げて、状況を調べています。


住居跡の床面から、須恵器の坏がまとまった形で見つかりました。
これらの発掘調査の成果を、
11月21日(日)午後2時からの調査説明会でもご紹介いたします。
ぜひ足をお運びください!


清水遺跡(1)(11月8日~11月12日)


大量に遺物が出土した溝跡の遺物取り上げが終了しました。
一段深く掘りくぼめられた部分の周囲に杭の痕跡が見つかりました。


斜面部にある火山灰の堆積する土坑を掘り下げています。
他の遺構と同様に十和田火山の火山灰と考えられます。


安定しない空模様が続きますが、
ビーチパラソルで測量機器を保護しながら調査を行なっています。


馳上遺跡(11月8日~11月13日)


先週お伝えした竪穴住居跡のカマド跡付近の遺物出土状況です。
どうやら土師器の甕(かめ)が複数個体あるようです。


遺物の出土状況を含めて
竪穴住居跡全体の平面図を作成しています。


11月13日(土)、西谷地b遺跡と合同で調査説明会を行いました。
地元の方や考古学ファンの方々に調査の成果を見ていただきました。
みなさん熱心に調査担当者の話に耳を傾けていました。


お知らせ:清水遺跡(2)・東熊野苗畑遺跡の発掘調査説明会(11月21日)

清水遺跡(2)と東熊野苗畑遺跡の発掘調査説明会を
開催します。
ぜひ、数多くの皆さまのご来場を心よりお待ちしております。

発掘調査説明会案内チラシ(PDF 271KB
案内用地図(PDF 89KB


清水遺跡(2):遺物出土状況


東熊野苗畑遺跡:遺物出土状況

調査遺跡:清水遺跡(2)・東熊野苗畑遺跡(しずいせき(2)・ひがしくまのなえはたけいせき)
日時:平成22年11月21日(日) 午後2時~午後3時30分
場所:村山市大字清水
地図を表示する
お願い::自家用車・自転車・バイクで来場される方は、誘導に従って駐車・駐輪してください。
清水遺跡(2)の説明を行った後に、希望者のみワゴン車に分乗して、あらためて東熊野苗畑遺跡に移動して、説明を行います。


森の原遺跡(11月1日~11月5日)


今週の前半は雨に悩まされました。
調査区の約3分の2が水没しました。
ポンプを増やし、安全対策を施したうえで大型発電機に接続し、
常時排水を行うことにしました。


雨がやんだほんの一瞬、調査区の上空に虹が出現しました。
雨で作業が進まない中、調査担当者にとって、しばしの休息となりました。


週の後半、なんとか遺構の精査に入ることができました。
土色の変化を見ながら、慎重に掘り下げていきます。


八合田遺跡(11月1日~11月5日)


降雨による調査の遅れを取り戻すべく、懸命に作業をしています。
役割を分担して、遺構の掘り下げや図面作成などを並行して行っています。


遺構の断面を調べるために、半分だけ掘り下げた状態です。
黄色の明示板で標識された釘の頭の位置が、遺構断面図を作成する際の基準点となります。


夕方にふと東の空を見ると大きな虹がかかっていました。
今回の調査が、遠い過去の文化を現代に伝える虹の架け橋となることを願いながら、
一日の作業を終えました。