岩崎遺跡・行司免遺跡の調査説明会を開催します。
ぜひご参加下さい。
日時 平成19年10月14日(日) 午後1時30分~
場所 集合場所・駐車場
鉄工団地内埋蔵文化財センター現地事務所
説明会場
鶴岡市下清水字岩崎 (岩崎遺跡)
鶴岡市水沢字行司免 (行司免遺跡)
成果
~岩崎遺跡~
古墳・奈良・平安時代の遺跡です。昨年度の調査と同様に、井戸、掘立柱建物などが見つかっています。井戸には木製の井戸枠が設けられています。
出土遺物では平安時代の硯の一種である風字硯が出土しています。昨年度見つかった円面硯や倉庫跡、柵列も含め、役所的な機能を持つ遺跡である可能性が高まりました。
~行司免遺跡~
3つの文化層からなる、平安時代の墓・祭祀跡です。今回の第4次調査では、調査区全域で炭化物が広範囲に分布するなかから、多くの土器が出土しました。また、土坑や柱穴群、2次・3次調査から継続する溝跡も見つかっています。出土した遺物には、溝跡の底から、ほぼ完全な形で出土した土師器や、炭化物の分布域から、「矢作」と墨書のある須恵器なども見つかっています。溝跡からは、祭祀に用いたものと考えられる木製品も見つかっています。
備考
遺跡周辺は、工事用車両が多く通行し、危険ですので、説明会の集合場所・駐車場は鉄工団地内の埋蔵文化財センター現地事務所とさせていただきます。
なお当日は両遺跡の説明会を時間をずらして開催いたしますので、あわせてご覧ください。岩崎遺跡、行司免遺跡の順にワゴン車でご案内いたします。
岩崎遺跡現地事務所 担当 水戸部秀樹 ℡090-8423-4173
行司免遺跡現地事務所 担当 三浦勝美 ℡090-8423-9592
より大きな地図で 岩崎遺跡第2次 を表示
岩崎遺跡
より大きな地図で 岩崎 を表示
行司免遺跡
より大きな地図で 行司免遺跡 を表示

土塁脇の調査区の調査が終了しました。写真右上の部分が土塁です。
土塁に直交する溝が見つかりました(写真中央)。

溝は土塁にぶつかる部分で途切れていました。土塁と同時期、または土塁が作られた後に溝が掘られたと考えられます。
土層の観察から、新旧2時期の溝があることがわかりました。掘りなおされた新しいほうの溝から、石塔が出土しました。

板碑・宝篋印塔(ほうきょういんとう)・五輪塔(層塔?)が出土しました。
左の板碑は60センチ程の大きさです。
寒河江中央地区農免農道整備事業の概要はこちらからどうぞ。

天王遺跡では柱穴が多数確認されています。順次記録をとっていきます。
この井戸枠は、深さ数十cmありそうです。

縄文時代後期の住居跡を掘り下げています。住居内から土器が多く出土しました。

住居跡の土器の出土状況です。縄文土器の文様の特徴から約3000~3500年前の縄文時代後期後半に属するようです。

9月21日に調査説明会を開催しました。当日、30℃を越す暑さの中、おいでいただいた皆さんに感謝いたします。

調査もいよいよ終盤を迎え、現在調査区南側の古墳時代の下層面を掘り下げています。

古墳時代の下層面では畑のうねと思われる溝状の遺構が検出されました。

調査区南側で検出された古墳時代の浅い土坑ですが、全面に炭が認められ、火を炊いた跡と考えられます。

先週クルミの収穫状況をお伝えしましたが、現在洗って乾燥しているところです。これからセンターの様々な活動に利用されることでしょう

4区の南側で検出した東西へと伸びる大溝(SD205)です。先週お伝えした溝跡と同じように内耳土鍋やすり鉢、石臼等が多く出土します。

21日(金)午後から、現地で調査説明会を行いました。地元の米沢市の皆さんを始め、約20名の方に参加をいただきました。

今週も排水作業からのスタートとなりました。

井戸跡から、木の枠と多くの土器が出てきました。
これから慎重に掘り進めていきます。

遺構から潰れた状態で土器が確認されました。
復元できそうです。

溝跡から古銭が見つかりました。
磨耗が著しく、文字ははっきりとは読めませんでしたが、
「元」という文字は確認できました。

遺構の掘り下げをしています。土の色を観察しながら慎重に掘り下げていきます。

陥穴を掘りました。深さが約90cmで幅が約30cm程のとても狭い陥穴です。

溝跡を掘りきりました。

炭が擂鉢状に検出されました。須恵器のかけらが出ており、これには何かの文字が書かれていました。

文字がはっきりと見てとれる資料です。「矢」「作」とも読めるようですが、「矢」に見える文字は別な文字にも見て取れます。文字の解読は整理作業の際の課題の一つとなります。

午前中の雨が上がった午後、水はけの良い場所を選んで遺構の掘り下げを行いました。
狭い調査区、お互いにぶつからないよう気をつけながら作業します。

石や焼土が出土した大型の遺構です。大きな石がまとまっている所や、底面に石が敷き詰められたようなところ、土と石を一緒に投げ入れられたような所など、場所によって石の状況が異なっています。

上の遺構から出土した青磁のお碗です。外側に雷文(四角い渦巻き模様)が施されています。15世紀後半頃と考えられます。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research