西側の調査区(2区)より、同じ原石で作られたと思われる石器、
それもカケラと作りかけの石器が4点、約1mの範囲から出てきました。
作りかけと思われる石器です。
石器は、石や鹿の角ハンマーでたたくことによって作られます。
同じ原石と思われるカケラは、この作りかけの石器とくっつくかもしれません。
2区の北端には、中世のころとみられる湿地が拡がっていました。
湿地の縁には、たくさんの杭が打ち込まれていました。
何のために杭を打ち込んでいたのかは、まだ不明です。
2区で発見された湿地の中から、「元祐通寶」という鎌倉~室町時代に使われた古銭が出てきました。
今週も、ジョレンを使っての面整理・遺構検出作業からスタートしました。
土の状態がわかるように、薄く丁寧に削っていきます。
面整理を進めていくと、東西方向に延びる溝状の遺構が数本検出されました。
まだ遺構の年代や性格はわかりませんが、今後、掘り下げ・精査を行い、遺構の検討を行います。
また、今回の調査区からも方形(四角形)状の竪穴住居と思われる遺構が検出されました。
溝跡と同様、今後の掘り下げ・精査が待たれます。
見つかった遺構に、石灰で線を引きました。
土の色の微妙な変化を見極めます。
遺構の配置図を作成しています。
白線を図に落とすために、チームを組んで仕事を行います。
以前に試掘したトレンチの跡がくっきりと出ています。
遺物の場所やどこを掘るか等を考えるのに重要なものです。
調査区(3区)西壁南端から壁面にかかる形で竪穴状遺構が検出されました。
それに伴い、一部拡張を行いました。
拡張した竪穴状遺構の検出写真を撮影しました。
若干ではありますが、遺物も出土しています。
調査区(4区)の溝跡(SD60)から、底に近い位置で、礫とともに、土師器坏などが出土しました。
南北方向に蛇行しながら流れる溝が見つかりました。
幅約60cmで、上面から江戸時代の陶磁器や漆器、また現代の遺物が一緒に見つかっています。
おそらく、江戸時代以降に埋め戻されたのでしょう。
溝から漆器(しっき)が2点見つかりました。
木で作られた器で、内側に赤い漆(左)、外側に黒い漆(右)が塗られています。
先週に引き続き、調査区の全景撮影を行いました。
撮影の前に、周辺の草刈り等の環境整備を行います。
遺物が集中して出土した場所も、注意しながら清掃します。
東から撮影したA区の全景です。
調査区の先には、建設中の道路が確認できます。
今週も遺構から様々な遺物が見つかりました。
まずは小型の刀です。長さは30cm程です。
石を多く含む遺構の中からは…
写真のような古銭が出てくることがあります。
この遺構からは3枚重なった状態で出土しました。
これは磁器(青磁)の碗のかけらです。
つやが大変きれいで、内側には模様が見られます。
12~13世紀頃のものと考えられます。
土色の変わり目を観察し、遺構に線を引いています。
検出された中には性格がよくわからない不整形のものもあります。
煙管の吸い口が見つかりました。
検出状況の写真を撮影しました。
いよいよ来週から精査を始めます。
堀の最下層の検出を行いました。
堀の底には石が不規則に敷かれているようです。
堀の底を検出する作業と併せて、堀の西側壁の検出を行いました。
堀の西側壁からは杭が一列になった状態で出てきました。
D-1区の全景写真です。手前には竪穴住居跡が見られます。
竪穴住居の床面から土師器の甕がつぶれた状態で出土しました。
C-1区では石組の土坑を掘り下げたあと、測量に取りかかっています。
Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research