A区SK1046遺物出土状況 土壙から土師器の甕や坏の破片が多数出土しています。
A区 包含層から須恵器の坏が二点並んで出土しました。手前の土器には、焼成する際に土器同士の溶接を防ぐために藁を敷いたことによってできる火襷痕が残っています。
A区SK1046遺物出土状況 土壙から土師器の甕や坏の破片が多数出土しています。
A区 包含層から須恵器の坏が二点並んで出土しました。手前の土器には、焼成する際に土器同士の溶接を防ぐために藁を敷いたことによってできる火襷痕が残っています。
9月半ばの雨の影響を受けて、予定より3日程遅くなりましたが、上野遺跡第2次調査が終了しました。昨年に引き続いての調査でしたが、遺跡の広がりが確認できたことは、大きな成果でした。
調査区の引渡しに備えて、最後の見回りをしていたところ、風倒木痕と考えられる遺構から、縄文土器片を発見しました。掘り下げてみると、縄文土器の口縁部や底部が、ある程度固まって検出されました。
縄文土器片のアップです。出土遺物が少なかっただけに、上野遺跡(第2次)の性格を探る際に、大きな手がかりとなりそうです。
D区の住居跡(ST5)のカマドと思われます。土が焼け、赤茶色になっている部分を丁寧に掘っていきます。
調査も後半に入り、遺構精査と図面記録の作業が忙しくなってきました。これは、C区の住居跡(ST13)を掘り下げているところです。
遺構を図面に記録し、特徴を細かく書いていきます。
B区拡張部分の遺構です。床面が真っ赤に焼けています。いまのところ遺物は出土していません。このような遺構がほかにいくつもあります。
河川跡のトレンチ掘りの状況です。トレンチ内からは須恵器や土師器などの遺物が出土しています。
排水溝を掘っている時に検出された土器です。どうやら古墳時代の土器の様です。
南田遺跡から見た夕暮れの景色です。日暮れも早くなり一日一日秋が深まって行くのを感じます
炭のまとまりが見つかりました。小さな土器片も数点発見されました。
炭のかたまりをアップで撮りました。白い粉が散らばっています。
北西端の礫の地盤になります。右側に見える黄色のシルト地盤と同じように、柱穴や土坑など遺構の広がりが見えます。
礫の地盤で確認された柱穴群です。遺構の半分だけ掘り下げると、掘り込みの深い柱穴が弧状にまわっており、竪穴住居跡の可能性もあります。
調査区東側では河跡(SG2)の下層から埋設土器が出土しました。河跡下の柱穴や土坑などの遺構を掘り込んでおり、それより新しい時期に埋設土器があったことがわかります。
今週は調査区東側と南側の壁を取り除いて、一部拡張することにしました。
表土はスコップで粗掘りしましたが、これから先は遺物が多く含まれる層なので、移植ベラで少しずつ掘り下げます。
こちらは東壁側の拡張区です。周辺の田んぼはすっかり黄金色になり、今週から一部で稲刈りが始まりました。
川跡を掘り下げたところ、直線的な壁が現れました。自然の川ではないようです。
反対側から見た様子です。溜め池のような施設か、屋敷を区画する堀の可能性があります
7a区西部には、縄文時代の風倒木痕があります。その周辺から、縄文土器片が何点か検出されています。
左前方のやや黒ずんだ部分は、縄文時代の風倒木痕と思われます。左後方には、中世の建物址が確認されています。
7a区の東端(現在の住宅地に隣接する部分)は、水気を多く含む砂地の地盤になっています。昨年の一時調査で検出された柱材が、ここでも3点ほど検出されています。
3週間の2期調査も終盤を迎えました。今回の調査は、果樹園地帯を横切る約6m幅の調査区において実施されました。南陽市上野地区の遺跡の広がりが、おおよそつかめてきました。