山形城三の丸跡第22次(10月18日~22日)


先週紹介した4区の竪穴建物で見つかった遺物の出土状況です。赤い土器が煮炊きに使われた長胴甕で、灰色の土器が食器として使われた坏や蓋です。甕は壊されて廃棄されており、食器類は重ねて廃棄してあります。


2区の南側調査区では、焼けた土や粘土を張り付けたような範囲が竪穴住居の北側壁付近から見つかっています。立ち割って断面を確認したところ、ブロック状に成型した粘土を据え付けたことが分かりました。


「遺跡体感ツーリズムinたかはた」を開催しました(10月24日)

10月24日(日)に
「遺跡体感ツーリズムinたかはた」を開催しました。

25名の方にご参加いただきました。
山形県立うきたむ風土記の丘考古資料館を出発し周辺の史跡・遺跡をめぐります。


最初は資料館のそばにある安久津古墳群の安久津支群です。1号墳と2号墳が残っています。石室の中は以外にも広々としています。


県指定文化財の安久津八幡神社の三重塔です。とても素敵な姿です。


秋晴れのこの日、絶好の遺跡めぐり日和です。


道路沿いにある清水前(しずまえ)古墳です。1号墳と2号墳が復元整備されています。


最後は高畠石の採石場である瓜割石庭公園です。垂直に砕石された岩山は大迫力です。
古墳の石室にも高畠石が使われています。また高畠町内には高畠石を使った旧高畠鉄道の高畠駅があります。


水林下遺跡第2次調査 一般公開のご案内

現在発掘調査を進めている水林下遺跡について、発掘調査の成果を一般公開いたします。

公開期間:2021年11月8日(月)~12日(金)
公開時間:9:00~16:00(11:45~13:15は昼休みになります)
※雨天の日は一般公開は中止になります。
詳細は下記PDFでご確認ください。
水林下遺跡の発掘調査一般公開について

新型コロナウィルス感染症拡大防止のため、例年のような調査説明会は開催しませんのでご了承ください。


水林下遺跡第2次(10月11日~15日)


今週も旧石器出土予想範囲の掘り下げを行いました。約2m四方の範囲を、一人ずつ担当して掘り下げていきました。


集中的に石器が出土した範囲について、写真撮影を行いました。


ドローンでも上空から石器の集中範囲を撮影しました。壁沿いに石器が出土しています。


東北大学東北アジア研究センターの、旧石器時代の石器の使用痕研究を専門にされている佐野勝宏教授が見学にいらっしゃいました。


水林下遺跡第2次(10月4日~8日)


C区北側の遺構検出が終わったので、ドローンを用いて調査区全体の俯瞰撮影をしました。


C区北側は耕作するために削平された部分がありますが、古代の住居跡と思われる遺構や、縄文時代中期頃の大きな土坑などが発見されました。

C区東側の旧石器の調査を続けて行いました。茶色粘土の土である火山灰由来のローム層を掘り下げると、珪質頁岩や玉髄といった石材を素材にした石器が出土しました。中には、1cmにも満たない小さな破片も出てきました。そのような小さな石器をも見つけるよう、丁寧に細かくローム層を掘り下げていきます。


山形城三の丸跡第22次(10月4日~8日)


4区で遺構検出を行いました。中央付近に大きな竪穴建物が確認されました。複数の竪穴建物が重複している可能性もあります。今後の調査で確認します。


2区南側では古代の遺構を検出しました。近世の遺構によって壊されており、分かりづらい部分もありましたが、2棟の竪穴建物を確認することができました。


水林下遺跡第2次(9月27日~10月1日)


先週に引き続き、C区北側の面整理を行いました。


C区北側の東端では、縄文時代中期頃のものと考えられる土器が出土する大型の土坑が発見されました。


C区北側では、多数のピットとともに、古代の住居跡やその可能性がある遺構、縄文時代の大型の土坑の可能性がある遺構が発見されました。


山形城三の丸跡第22次(9月26日~10月1日)


今週は3区を中心に作業を進め、調査を終了しました。3区北側では平安時代の竪穴住居や近世の井戸跡と考えられる遺構が見つかりました。


3区南側では、北側の半分以上が現代の開発により遺構が無くなっていました。その中でも、遺構底面に石敷きを行った遺構(写真下中央左側)などが見つかりました。


3区の調査が終了したのに伴い、3区の埋め戻しと新しい調査区である4区の表土除去を重機で行いました。次週からは2区の南側調査区と4区を並行して調査していきます。


Yamagata Prefectural Center for Archaeological Research